膵癌・胆道癌の今昔

2019年6月3日 maki (閲覧数:11987)

川﨑佑輝Dr.


 真木会「せんだんの会」は5月22日、ホテルグランビュー高崎にて川﨑佑輝医師による健康講座「膵癌・胆道癌の今昔」を開催したしました。

 川﨑医師は平成21年に自治医科大学を卒業し、平成27年から自治医科大学付属病院で活躍している一般内科・消化器内科の若きエキスパートで、平成30年から真木病院の専門外来「胆嚢・膵臓外来」を担当しています。

 真木病院の内視鏡センターは消化器内視鏡で全国に知られる和田正浩医師、川﨑医師により、群馬大学医学部付属病院や前橋赤十字病院などから紹介のあった難しい症例の患者さまも受け入れています。

 当日は川﨑医師の専門である「膵癌・胆道癌の今昔」についてのお話しを伺いました。


 膵臓がんの5年生存率は早期で発見したとしても54.1%と他のがんよりも低い上に進行が早いため、今も昔も恐れられています。膵臓だけでなく胆道も、がんを見つけるのが困難な臓器で、これまでは膵臓癌は20ミリ程度で見つかれば早期発見とされてきました。

 しかし5年生存率が示す通り、10ミリ以上と10ミリ以下での発見では予後が大きく変わってくるため、今の胆膵領域を専門とする医師たちはみんな10ミリ以下での発見を目指しています。

 真木病院では平成30年9月から、人間ドックのオプション検査として「膵臓がんドック」を始めました。膵臓がんドックには超音波内視鏡やMRI、エコーなどを使いがんを検索します。

 川﨑医師は、「家族歴」「合併疾患(糖尿病・慢性膵炎など)」「肥満」「喫煙」など数ある「膵臓がんのリスクファクター」のうち、「家族歴」が最も重要といいます。参加者から、「親が膵臓がんにかかったのだが…」という質問があり、「家族に膵臓癌がんにかかった人がいて、その他にも一つでもリスクファクターのある方は早めに膵臓がんドックを受けることを考えてみてほしい」とアドバイスなさいました。

 川﨑医師の「胆嚢・膵臓外来」は毎週木曜日の午前です(要予約)。「胆嚢、膵臓でお悩みの方は気軽に相談してください」と来院を呼びかけられました。

健康講座は年2回、春と秋に開催しております。どなたでもご参加いただけますので、ご興味をお持ちの方はお気軽にお問い合わせください。